睡眠時無呼吸症候群は、放置すれば死亡にもいたることがある病気です。いびきの激しい方、睡眠中に呼吸が止まると言われた方、肥満の方など、一度検査を受けてみませんか?また1.3.5週月曜に『いびき外来』(予約制)を行っています。
無呼吸(10秒以上の呼吸停止)が頻繁に(1時間に5回以上)起こり、昼間の眠気など様々な症状が引き起こされるのが睡眠時無呼吸症候群です。その多くは、息を吸うときに気道の壁が吸い寄せられて閉じてしまい、息はしようとしているが吸えない状態になる閉塞性無呼吸です。息はかろうじて吸えているが、不十分である低呼吸も無呼吸と同様の症状を起こすといわれています。これらをまとめて睡眠時無呼吸症候群といいます。
日本では人口の2%、男性の3.2%、女性の0.5%が睡眠時無呼吸症候群といわれています。
閉塞性の無呼吸では寝ている間に舌の奥と、いわゆるのどちんこの奥のすき間が微妙に開いていると大きないびきとなり、それがくっつくと息が止まることになります。
これを一晩の間に、多い人では500回以上も繰り返すことになります。息がとまると丁度窒息したのと同じ状態になり、目が覚めている状態では考えられないほど体の中の酸素濃度が落ちます。それがストレスになって血圧が高くなったり脳梗塞の引き金になるといわれています。
中年の太った男性に多い病気ですが、やせている人でも、女性の方にもあります。
高血圧や虚血性心疾患を合併することが多く、居眠りにより交通事故や労働災害の原因にもなります。
重症なものを治療しないでおくと、死亡率が高くなるという報告もあります。
☆毎晩、激しいいびきをかく。
☆睡眠中、寝返りや体動が激しい。
・眠りが浅い。
・睡眠中、何度も排尿のために起きる。
・起床時、寝床が湿っている。
・朝、起きたとき、疲れた感じがする。
☆朝、頭痛や頭重感がある。
☆日中、眠たくなる。
☆日中、よく居眠りをしてしまう。
・仕事中、集中力がなくなることがある。
・体重が標準より大きくオーバーしている。
・血圧が高い。
・就寝前に、アルコールを飲む。
・男性の方で、首まわりのサイズが42センチ以上ある。
☆が1つ以上あてはまる方や、それ以外の項目に2つ以上あてはまる方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があり、検査をおすすめします。
無呼吸や低呼吸があるかどうか、睡眠時無呼吸症候群であるとすれば、どの程度であるかを調べるために、夜間睡眠ポリソムノグラフィという検査をおこないます。これは睡眠時無呼吸症候群の診断と治療方針の決定、治療効果の確認などにおいて最も重要な検査です。この検査では睡眠の状態、呼吸の状態、イビキの状態、身体の酸素の状態、身体の向き、などを同時に記録し、それぞれの関係を調べます。
写真のように随分と多くのセンサーを装着するので眠れないのではと心配される方もおられますが、心配には及びません。全く眠れないことはありません。1時間でも2時間でも眠っている部分について解析しますので、充分に睡眠がとれなかったため検査の結果の意味がなくなるようなことはありません。
睡眠時無呼吸症候群の患者さまは、睡眠中に断続的に無呼吸を繰り返し、血中の酸素飽和度が低下し、脳波上「覚醒反応」という所見が頻回に出現します。そのため睡眠が分断され、良質な睡眠がとりにくくなり睡眠不足になります。いびきをかいてよく眠っているように見えますが、実は充分な睡眠はとれていないので、そのために昼間眠くなるのです。
鼻マスクをつけて空気を気道に送り込み、気道の閉塞を防ぐ方法です。最初はCPAPに戸惑うかもしれませんが、慣れれば朝の目覚めの爽快感を味わい、日中の眠気も改善します。
入院費用の目安
1割負担:約9000円 2割負担:約16000円 3割負担:約23000円
いびき無呼吸外来はまずご予約を
▼診療日と時間:1.3.5週月曜と第1土曜日
午前9時30分から12時まで
▼予約電話番号:0570-06-1100
※初診の方は、看護師の問診と担当医師の診察・説明を受けていただきます。
副院長
日本内科学会認定総合内科専門医
日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医
身体障害者福祉法 第15条指定医